全日本最優秀ソムリエコンクール優勝、世界最優秀ソムリエコンクール日本代表の経歴を有する ホテルニューオータニ エグゼクティブシェフソムリエ 谷宣英氏 のご協力により、テイスティングコメントと合わせたい料理を、お酒を選ぶ際の参考にしていただけるように致しました。
「気泡が細やかで輝きがあり曇りが無く華やかな情景。フレッシュな白桃の香りとイーストの香り、白い花やメロンのような香り。口に含むと気泡が細やかでクリーミー。口の中でゆっくりと広がり、トロっとした粘着のある口の中で気泡と一緒にやさしくゆっくりと広がっていく。花から感じられた熟したフルーツかすかな甘みとさわやかな気泡がバランスをとっています。」
合わせたい料理:クリームチーズやサワークリームを使ったサラダ、カナッペ、キャビア、前菜。ヴィネガーのジュレを添えた野菜のおひたし
「細かな気泡がゆっくりと立ち上がる。香りは、フルーティー。白桃・洋梨のような香りが豊か。発泡性の日本酒は日本酒を飲みなれていない方や海外の方、日本酒が重いと感じている方にも親しみやすい印象。シャンパーニュを楽しむシーンなどでも華やかな印象をうける John は向いています。」
合わせたい料理:天ぷら、お造り、白身のカルパッチョ、アスパラガスのムースリーヌなど
「輝く色調。香りは穏やかで、黄色い花、熟した洋梨、密のような香りの中にお米本来の香りがある。口に含むと、堅さがあり縦に伸びていく印象。甘味やしっかりとした酸味がありスマートな印象。後半にうま味が余韻となって長く感じます。」
合わせたい料理:蒸した白身魚、オリーブオイルや塩などでいただくシンプルな料理
「日本酒の香り、お米の香りを中心に、豆腐、さわやかな植物、い草のような香り。スッキリさの中に、純米の良さ、お米由来のうま味、厚み、ふくよかさを感じられるお酒。個性が強くないので、飲み飽きしない料理の邪魔をしない、お米と合わせて食べる料理に合う印象。」
合わせたい料理:魚卵、刺身など
「ナッティな印象は鶏料理に合わせたい。米の香りがしっかりと感じられ、ナッツ・ピスタチオの香り、木質的、土っぽさ、複雑な香りは日本酒好きにおすすめ。味わいはドライで、酸が強く、残糖を感じない。米のうま味がしっかりとしていて苦味も強く感じるが、ふわっとうま味を含んだ酸味が後から追いかけてくる男らしいタイプの日本酒。」
合わせたい料理:焼き鳥、焼肉、鶏料理、香ばしい料理
「うま味、フルーツ感のなかに、白いふっくらとした炊きあがったお米の香りがする。味わいはやさしい、ピュアな、味わいの中盤から口の中にうま味が強くじわじわと広がっていくお酒。余韻まで旨さ、うま味をとどめ、噛みしめながら味わえるお米を食べているように楽しめる。クリーミーに口に広がるお酒。」
合わせたい料理:炊き合わせ、出汁で炊いた野菜と鶏、豚肉の生姜焼き
「米の香りを主体とし、ヨーグルト的な特徴。白玉粉、米由来の香りが強い。ごくわずかにバナナや花のような香り。味わいは強く、大きく広がりボリュームがあり、米本来のうま味が多層になって厚みを増し、後半に酸と苦味と特徴が続いていく。」
合わせたい料理:中トロ、豚の角煮、チーズ、サシのあるお肉の料理、スペアリブの煮込み、鉄板焼き
「赤いリンゴのような穏やかな香り。熟したトロピカルフルーツ、ストーンフルーツの香りの中に、米の香りもしっかりと感じられる。さらっと口の中で広がり、ドライで後半に苦味・酸味が穏やかで丸くふくよかな印象。」
合わせたい料理:焼きネギ、焼き鳥ネギマ、ヒラメのヴァプールまたはポワレと白いソース
「白桃の香り、米々しい感じがする。米の風味が口の中にとどまり、うま味、苦味や渋みが口の中に広がり日本酒好きにおすすめ。口の中にうま味の広がりがある。」
合わせたい料理:脂のある刺身、ブリ、はまちのしゃぶしゃぶ、ベシャメルソース
「外観は、透明で美しく輝くクリスタル、粘性が強い。熟したフルーツの香り、過熟した黄桃を思わせお米の香り、酵母由来のフローラルな香り。広がり大きく、フルーティな甘さを感じ後半から酸を感じる。」
合わせたい料理:煮物、赤身のマグロ、たまり醤油を使った料理、フォアグラのパテ
「外観・色調はクラウディ。華やかなワインのような香り、マスカット、りんご、パイナップルキャンディ、グリーンな香りもありメロンを思わせる。やわらかい口当たりでフルーティ、甘さが心地よく酸味とのバランスをとっている。イースティでチャーミングな中にしっかりとうま味を感じる。良く冷やして、食前酒にも合う印象。」
合わせたい料理:スパイシーな食べ物、中華全般。ウオッシュタイプのチーズ
「リンゴ、ミネラルを感じる。広がりよりも固く引き締まった印象。タイト、スマートでエレガント、ドライ。様々な料理に合わせやすい印象。」
合わせたい料理:海のもの、白身魚の刺身、ふぐ、あんこう
「クリスタルの様な輝き、透明感がある。時間の経過とともに香りが上がり華やかさと米らしさが感じられる。豊かな味わいのなかに、口に含むとうま味・若干の甘さと、ほどよい苦味が口の中の味蕾の様々な箇所を刺激し、味わいの広がりが粘性を感じ、味わいのなかに厚みうま味を感じるお酒。」
合わせたい料理:すきやき、みりん・砂糖を足す和牛やサシの少ないお肉の料理
「クリスタル、ベージュっぽいが輝きのあるきれいな色調。香りが華やかさよりも熟したフルーツの香り、熟したリンゴや洋梨の部分が多く感じられ、白玉のような印象もある。アタックはやさしく、味わい自然、酸とバランスがとれ口の中でスムースに広がって調和の取れたお酒。」
合わせたい料理:蒸した魚、ポッシェ
「しぼりたてのゆずの香り。さわやかで目の覚めるような柑橘のフレーバーを感じる。甘みと酸味のバランスがきれいに取れたお酒。」
合わせたい料理:ポン酢を使った料理、揚げ物、カクテル感覚、ロックにして、凍らせてシャーベットや食後酒に
谷宣英氏 プロフィール
ホテルニューオータニ エグゼクティブシェフソムリエ【経歴】
1972年 栃木県生まれ
1994年 拓殖大学商学部貿易学科卒業
2001年 ホテルニューオータニ(東京)入社、「トゥールダルジャン」勤務
2005年 同レストラン「シェフソムリエ」に就任
2007年 社団法人日本ソムリエ協会「シニアソムリエ」資格取得
2014年 東京都優秀技能者『東京マイスター』認定
2014年 ホテルニューオータニ エグゼクティブシェフソムリエに就任、現在に至る【入賞暦】
1997年 田崎眞也氏主催「第1回コミ・ソムリエコンクール」最優秀賞
2000年 「ポメリーソムリエスカラシップ」優勝
2002年 「全日本最優秀ソムリエコンクール」準優勝
2005年 「全日本最優秀ソムリエコンクール」3位
2008年 「全日本最優秀ソムリエコンクール」準優勝
2009年 「アジア・オセアニア最優秀ソムリエコンクール」3位
2010年 「第13回世界最優秀ソムリエコンクール」日本代表
2011年 「全日本最優秀ソムリエコンクール」優勝
2012年 「アジア・オセアニア最優秀ソムリエコンクール」日本代表・準優勝(5月・韓国)
2016年 「平成28年度 卓越した技能者(現代の名工)」に選出される