まだまだ熱い蒸米が、蔵の二階へ運び込まれてきました。
先ずは本日の主役「もやし」をご紹介します。「もやし」といっても、炒め物にしたりする、皆さんおなじみの豆のスプラウトとは別物で、その正体は種麹(たねこうじ)といって、黄麹菌(ニホンコウジカビ:Aspergillus oryzae)を増殖させたものです。
蔵の二階にある、室(むろ)と呼ばれる部屋の近くで、まだ熱いお米を広げて温度と湿度を調節します。
程良い温度になったら、この後の作業は室(むろ)の中で行われます。
蒸米に先程の「もやし」を専用の篩(ふるい)を使って撒きます。この作業は「種切り」とも呼ばれます。そして、お米全体に種麹が行き渡るよう混ぜます。なんと、室(むろ)の中は麹菌の機嫌が良くなるように、真冬であっても30度以上の室温に暖房されていて、真夏のような暑さなのです。
しっかり種麹を混ぜ込んだので、一纏めにして布で包んでおきます。
この後、部屋の温度と湿度を調節しながら、15~18時間くらい寝かせます。